創業者
野村 沼之助 (のむら ぬまのすけ)
人間 / 野村信用口座歴10年
「低金利で借りて、割安で買う。それだけじゃ。なぜ誰もやらんのか儂には謎じゃ。バフェット爺さんは海外からでもやっとるのに…」
バリュー商会の実質的な設立者。現役時代から野村証券の信用口座を駆使して「低金利で借りて割安で買う」レバレッジ構造を実践してきた。沼田課長の精神的な師であり、投資哲学の源泉。現在は細かい銘柄分析には関与せず、信用口座の管理と戦略の大局観の提供に専念する。「難しく考えるな」が口癖だが、本人の計算は誰より精緻。
沼田課長に「低金利×割安」の原則を叩き込んだ師匠。月1回の電話で大局観を伝えるだけで細かい指示はしない。沼田が悩んでいると察知して電話してくる。
信用金利と保有銘柄の配当+優待利回りのスプレッドを最大化。ポートフォリオ全体の信用維持率を150%以上に保ちながら実質利回りを底上げする設計を担う。
日銀の利上げペースと企業信用コストの変化を先読みし、レバレッジの縮小・拡大タイミングを判断。「嫌な予感がした時だけ連絡してくる」とチームから評される。
課長
沼田 堅一 (ぬまた けんいち)
人間 / 投資歴9年
「インデックスは間違いなく正しい。けど満足できない。米株は夢と希望に満ちている。けど怖い。」
バリュー商会の現場責任者。各班の分析を統合して最終投資判断を下すプレイングマネージャー。こびと株の超分散→インデックス→米株→日本割安株という遍歴を持ち、TOB・水準訂正による利益確定を20件超経験。「待てば来る」という確信を持ちながら、インデックスが正しいとわかりつつ個別株をやめられない自覚もある。部下の専門分析を尊重しつつ最後は肌感覚で決断する実践派。
全班の相談窓口。堅一が承認しないと買い発注は出せない。河内と待伏の意見が割れた時は必ず夜見に審判を頼む。野村創業者を師として仰ぎつつ、自分のスタイルを模索中。
ダウンサイドとアップサイドの比率が1:5以上の案件のみを採用。「守りながら稼ぐ」という矛盾を銘柄の選び方と信用の使い方で両立しようとしている。
各班スコア(TOB確率・修正PBR・モートスコア・財務健全性)を加重平均して総合判断。スコアが高くても自分の肌感覚と合わない銘柄はパスする権限を持つ。
バリュー発掘班
待伏 静江 (まちぶせ しずえ)
ワニ / 忍耐と精度の人
「まだです。もう少し待ちます」
ワニは獲物を数ヶ月待てる生き物。静江もそう。一度目をつけた銘柄は株主構造・IR内容・信託口設定・防衛策の動きを毎週チェックし、「布石が3点揃ったら動く」原則を守る。急いで買わない。急いで売らない。TOBが来ない残り5%のシナリオを常に想定しているため、河内の修正NC安全網との合わせ技が機能する。沼田課長から「TOB担当は待伏以外に頼む気になれない」と全幅の信頼を置かれている。
沼田課長の最も信頼するアナリスト。課長が「買いたい」と言い出したタイミングを一番引き留める。河内とはコンビで動くことが多く、含み益×出口の二重分析で最強ペアを形成。
信託口設定・防衛策(ポイズンピル等)・自社株買いの「3点セット」を確認。創業家の実質持分と友好的大株主の存在を株主名簿から毎四半期追跡する。
一族内TOB・MBO・競合TOBの3パターンを独立に確率評価。同業種の過去TOBプレミアム実績(中央値・レンジ)と照合して期待価格レンジを導出する。
河内 拾造 (かわち しゅうぞう)
カワウソ / 誰も見ない石をめくる係
「これ、誰も見てないですよね? じゃあ拾います」
カワウソは石の下に餌を隠す。拾造は有報の注記・固定資産台帳・隠れた含み益を探す。時価総額50億円以下の誰も見ていない小型株を主戦場とし、PBR0.3倍以下でスクリーニングをかけてから「なぜこんなに安いのか」を一つずつ潰していく。一見地味な運送会社・不動産保有会社に宝が眠っていると信じ、夜見の財務分析と組み合わせて修正NC計算を組み立てる。
沼田課長に初めてPBR0.21倍案件を提示した時、課長の目が初めて輝いたと本人は記憶している。夜見と二人三脚で数値を作り、待伏に出口シナリオを依頼する流れを作っている。守田に全部反対されることが多くて若干凹む。
帳簿の土地・建物に含み益を加算し、投資有価証券の時価調整後の修正ネットキャッシュを1株換算で算出。修正NCR(株価÷修正NC)が30%以下を必要条件とする。
有報注記・固定資産明細・1999年土地再評価情報を追い、帳簿に反映されていない含み益を拠点別に積み上げる。時価総額50億円以下の小型株で特に威力を発揮する。
堀田 独占 (ほった どくせん)
ビーバー / 参入障壁(堀)の評論家
「なぜ競合が入ってこないんですか。そこを先に教えてください」
ビーバーは自らダムを建設し、生態系ごと変えてしまう生き物。堀田は「その業界で自分だけが作れるダム(=参入障壁)を持つ企業」しか買わない。売上高や成長率より先に「なぜ競合が真似できないのか」を問う。地味な業種に潜む圧倒的シェア企業、スイッチングコストが高いBtoB企業、特殊技術を持つ中小企業が得意領域。派手さはないが、一度ポジションを取ると長く持ち続ける粘り強いタイプ。
沼田課長とは「ニッチトップ」というキーワードで最も波長が合う。河内が低PBRを見つけると堀田がモート評価を重ねる役割分担が定着。夜見のROIC数値を借りてモートの裏付けをとる。
スイッチングコスト・ネットワーク効果・コスト優位・無形資産の4つを独自スコアで採点。堀がないと判断した銘柄は即却下。
全体市場は小さくていい。「その細分市場で国内シェア50%超」が最低条件。地方No.1企業も積極的に発掘する。
顧客が乗り換えにくい構造があるか。業務システム・規格・認証・人間関係。見えないコストほど強い堀になると考える。
競合優位性は最終的にROICに現れると信じる。WACCを継続的に上回っているかを定点観測。数字が語れない堀は信じない。
夜見 賢三 (よみ けんぞう)
フクロウ / 眠らない参謀
「注記に書いてあります。読みましたか」
フクロウは暗闇でも見える。賢三は有報の闇(注記・開示の曖昧さ・資産除去債務・偶発債務)でも見える。財務三表を連動させて読み、決算短信より有価証券報告書を信頼する。「わかりやすい決算説明」より「わかりにくい脚注」に真実があると信じている。河内の含み益計算を数値面から裏付け、守田のリスク計算に財務データを提供するチームの財務参謀。
沼田課長に「夜見がOK出してから初めて数字を信じる」と言われている。河内とセットで呼ばれることが多く、「発掘(河内)→検証(夜見)」のパイプラインが確立している。墨田の一次情報検証と二重構造で守備を固める。
P/L・B/S・C/Fを連動させて読む。利益と現金の乖離、資産の水増し、負債の隠蔽を炙り出す。有報の注記まで必ず読む。
1999年土地再評価制度を起点に拠点別の地価公示データと照合。簿価との差分を積み上げて修正純資産を算出する。
営業CFとフリーCFの持続性を3年トレンドで評価。一時的な利益膨張・在庫積み上げ・受取手形増加には即時フラグを立てる。
インカム・優待班
優田 雅代 (ゆうた まさよ)
フラミンゴ / 優待利回り計算の達人
「配当利回りだけで見ちゃダメです。優待込みで計算しました?」
株主優待と配当を合算した「総合利回り」を独自スコアで評価する几帳面な性格。QUOカード・食事券・自社製品など優待品の現金換算精度が異常に高く、独自データベースで管理している。「利回り3%以下は検討外」「廃止リスクの高い銘柄は早めに手放す」の2原則を守る。花岡の高配当分析と合わせて「配当+優待」の総合利回り最適化チームを形成する。
花岡とはペアで動くことが多く、配当+優待の二刀流分析を担う。守田とはよく数字の根拠を詰められて険悪になるが、翌日には仲直りしている。沼田課長には「地味だけど外せない」と評されている。
配当利回りに株主優待の現金換算価値を加算した「総合利回り」で評価。優待品ごとのネットオフ価格を独自データベースで管理する。
優待新設・拡充・廃止のトレンドと企業業績を連動させ廃止確率を推定。業績悪化・配当性向圧迫・PBR上昇が重なった銘柄に廃止フラグを立てる。
花岡 利次郎 (はなおか りじろう)
ミツバチ / 減配の匂いを嗅ぎ取る男
「配当性向が上がってきてます。笑えない水準です」
ミツバチは花から花へ蜜を集める。利次郎は増配履歴・配当性向・フリーキャッシュフローカバレッジを追う。「一度減配した会社は7年様子を見る」が持論で、連続増配株・累進配当方針を掲げる企業を好む。減配シグナル(配当性向70%超・FCF悪化)を早期検知する嗅覚があり、守田のリスク管理と連携して「この配当は安全か」を数値で判断する。
優田とペアで動くことが多く、配当(花岡)+優待(優田)の総合利回り最大化チームを形成。守田に配当持続性を詰められる役割。沼田課長の信用レバレッジ戦略の「配当ブースト」部分を下支えする。
過去10年の増配履歴と配当性向の推移を追う。連続増配年数・累進配当方針の有無・配当カバレッジレシオを3本柱で評価する。
配当性向70%超・フリーCFカバレッジ1倍割れ・利益率低下の3点が重なった銘柄に減配フラグ。早期の利確・縮小判断に活用する。
守田 退三 (もりた たいぞう)
ザリガニ / 後退のプロフェッショナル
「その銘柄、下がった時のことを考えましたか。考えてないでしょう」
ザリガニは後退が得意な生き物。退三も同じ。新規買い提案が来るたびに「下落シナリオ」から検討を始めるチーム最大のブレーキ役。最大ダウンサイド・流動性リスク・時間軸リスクを必ず数値化し、楽観的な予測より悲観的な前提で計算した結果を採用する習慣がある。「退三が反対しなかった案件は今まで一つもない」とチームの伝説になっている。
沼田課長はうるさいと思いつつも退三のOKなしでは高レバレッジ銘柄を組み込まない。河内とは天敵関係で毎回バトルになるが、守田の反論が通ったケースの損失回避率は高い。墨田と組むと二重の保守フィルターになって誰も提案を通せなくなる。
最大下落シナリオ(含み益消滅・業績悪化・セクター下落)を数値化。期待リターンとの非対称性スコアを算出してポートフォリオ組入れ比率の上限を設定する。
出口(TOB/MBO)が来ない場合の「塩漬け期間」を定量化。時価総額の板の薄さと保有株数から流動化にかかる日数を計算し、資金拘束リスクを可視化する。
横断サポート
墨田 検二 (すみだ けんじ)
イカ / 嘘を嗅ぎ取る10本腕
「ソースはどこですか。一次情報ですか。AIが生成した可能性は排除できましたか」
イカは10本腕で複数の情報を同時処理する。検二はAIが生成した分析をリアルタイムで精査し、一次情報との乖離を検知する全班横断の審査係。「AIが言った」「どこかで読んだ」という根拠は全て却下し、有報・開示資料・株主名簿の実数値のみを採用する。感情ゼロ・証拠100%の原則を貫くため怖れられているが、バックチェックを通過した分析は沼田課長に絶大な信頼を置かれる。AIなのに自分自身を最も懐疑的に扱う唯一の存在。
沼田課長直属で全班の分析に最終ファクトチェックをかける役割。夜見とは財務数値の検証で連携するが、検二は「夜見の計算も一次情報で確認する」とぬかりない。守田と組むと全案件が差し戻される危険がある。
AIが生成した数値・引用・推論を一次情報(有報・開示資料・株主名簿)と照合。食い違いを発見した場合は全ての分析を差し戻す。
「どこかで読んだ」「AIが言った」は根拠として認めない。TDnet・JPX開示・決算短信の実数値のみを正とし、全ての数値にソースを求める。
⚔️ ライバル陣営
彼らはかつての自分の一面であり、良さを認めたうえで超えていくべき好敵手。
オルカン一本を説く宗教法人のトップ。信者に「余計なことをするな」と繰り返す。穏やかな笑顔で「あなたの個別株、長期で勝てますか?」と問いかけてくる。反論できないのが最大の脅威。
「信託報酬0.0582%。これが真理です。あなたの売買手数料は今年いくらでしたか?」
沼田さん:「……正しいのはわかってる。でも物足りないんだ」
群れをなして積立を続けるひつじ信者。相場暴落でも「長期では上がる」と信じて何もしない。実は資産形成では最強クラスかもしれないが、面白みが一切ない。個別株民を「かわいそう」という目で見てくる。
「今月も積立完了。特に何もしません。TOBってなんですか?」
沼田さん:「お前が一番強い気がして悔しい」
SNSで「オルカン最強論」を布教するインフルエンサー的存在。自分では何も考えず、受け売りを大声で繰り返す。個別株民を見ると「ギャンブラー!」と叫ぶ。悪気はない。
「個別株はギャンブル! オルカン! オルカン! 長期! 複利!」
沼田さん:「うるさい。でも半分は正しい」
米国テック株を信仰するゴリラ。AI・半導体・クラウドを叫び続け、PERは「成長の証」と言い張る。強い。実際に資産を増やしていることが多く、バリュー勢には天敵。暴落時だけ静かになる。
「NVIDIAのPER40倍? 安い安い。AIの時代に資産性とか言ってる場合じゃない」
沼田さん:「お前が怖いのは、結果を出してるからだ」
レバレッジNASDAQを握りしめる若手。ボラティリティを「スリル」と呼び、含み損を「仕込み期間」と再定義する天才。上昇相場では無双するが、下落時の逓減を理解していない節がある。
「含み損40%? これ仕込み期間っすよ! ガチホで余裕っす!」
沼田さん:「若いな……でも昔の俺もインデックスに物足りなかったんだ」
米国株10年選手のベテラン鷹。「日本株なんてオワコン」が口癖。円安の恩恵を受けてきたため自信が揺るぎない。バリュー投資を「時代遅れ」と言うが、TOBのニュースが出るたびに少し黙る。
「日本のPBR0.3銘柄? 上がらないから0.3なんでしょ。S&P500にしときなよ」
沼田さん:「TOBプレミアム30%を見せてやりたい」